アップセルとは、ある商品を購入しようとしているお客さまに対して、更に値段の高い「上位版」「グレードアップ版」をセールスする手法です。
例えば、結婚式を挙げる予定のカップルに対して「せっかくの機会ですし…」「一生の思い出ですから…」という形で、より豪華な挙式プランを提案したり、お葬式の際、「故人のためにきちんとご供養しましょう…」ということで豪華な戒名を提案するなどです。
全くの新規客にアプローチする場合と異なり、すでに購買意欲のある方に対してセールスを行うことになりますので、比較的簡単に売上アップが見込めます。セールス・マーケティングに携わる方は、必ず知っておくべき知識であり、セールス手法と言えるでしょう。
また、アップセルに限った話ではありませんが、お客さまにセールスを行う際は必ず「お客さまの立場に立った提案」を心がけましょう。
決して、売り手の都合だけで値段の高い商品、利益率の良い商品を勧めてはいけません。
お客さまのニーズにきちんと耳を傾け、「この提案は本当にお客さまのためになるだろうか?」と自問することが大切です。もしも「望まない商品を売りつけられた」とお客さまが感じた場合、あなたやあなたのお店に対する印象は悪くなるでしょう。
短期的には売上アップに繋がるかもしれませんが、長期的にマイナスになる可能性もありますので、注意が必要です。
尚、アップセルと混同されがちな概念に「クロスセル」というものがあります。
前述のとおり、アップセルは「ある商品を購入しようとしているお客さまに対して、更に値段の高い上位版をセールスする手法」ですが「クロスセル」とは何でしょうか?
一言で説明すると「関連商品の提案」です。
例えばマクドナルドでハンバーガーを頼むと「ご一緒にポテトはいかがですか?」と提案されますが、これがクロスセルになります。
またインターネット通販最大手の「Amazon」などでも、「この商品を買った人はこんな商品も買っています」と関連商品をセールスしています。
アップセル、クロスセルを効果的に活用して売上アップにつなげていきましょう。